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日銀はもっとも勇敢な中央銀行だ(小幡 績)

日銀が政策決定会合で、10兆円の国債購入枠拡大を決めた。これでもやりすぎだと思うが、多くの政治家、あるいはエコノミストですら、日銀はやる気がない、もっと大胆な措置が取れない日銀は無能だと言う。 そういうやつらが無能なのだ。 彼らは、量的緩和第三弾を行うことを決定した米国中央銀行FEDと比べて、日銀はやる気がないという。しかし、それは誤りだ。 米国FEDはMBSという住宅ローンを証券化した商品......

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代表戦・総裁選での政策論争は意味がない(小幡 績)

先週末は、民主党代表戦、自民党総裁選の各候補者の討論会の類の報道が盛んに行われた。しかし、これらを報道するのも、それをわれわれが見るのも100%無駄である。 なぜなら、各候補者の政策や意見を聞くことは100%意味がないからだ。 もちろん、党内の政治権力闘争を世論を巻き込む形でやりたい政治家たちにとっては意味があるだろうし、議論で垣間見られる人格を見ておきたいという有権者にとってはプラスにせよマ......

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世界で孤立する米国FEDが大好きな日本のメディアと評論家(小幡 績)

Financial Times でもロイターでも、トップの記事になっていたが、米国FRB議長バーナンキが新興国の立場を代表して、ブラジル蔵相から受けた批判に反論した。 実は米国のいわゆる量的緩和を本音で支持している中央銀行は、米国自身以外にはない。さらにいえば、FEDの中でも強い批判がある。 米国の無理やりな量的緩和は自国の都合だけで、世界経済にはマイナスだ、という主張だ。 日銀の白川氏は、......

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量的緩和は景気を悪くする(小幡 績)

量的緩和は景気を悪化させる 量的緩和が景気を悪化させるのは当然だ。 量的緩和を行うのは、既に金利は極限まで下がってしまっているからで、このとき、銀行や投資家の手元資金の活用手段は二つである。それは、実物市場に投資するか証券市場に投資するかだ。 実物市場に投資するとは、企業への融資が設備投資などに回ることになった場合だ。設備投資は機械でなくともよく、要は、実物市場での需要をもたらすということだ......

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民主党を離党する自殺者たち(小幡 績)

民主党からの離党者が相次いでいる。 これを裏切り者となじり、保身はよくない、という批判が出ている。 間違いだ。 保身のためなら、絶対に離党してはいけない。 今、離党するのは、自殺行為だ。 この一回の選挙に万が一勝っても、政治生命を絶たれる。 年収千数百万円をあと1,2年、維持することだけが目的なら、それも良いだろうが、一生、政治はできなくなる。 政治というのは、仲間と行うものだ。自分... 続きを読む

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現実的なリーダー論(小幡 績)

戦術的に賢い橋下。 いい人の安倍。 信念の野田。 どの要素が一番重要か。 という思考回路で行くか。 それともダウンサイドリスクを最小化するか。 実は後者の考え方は現実的に重要だ。 橋下氏は、アナーキスト。 政府をぶっ壊し、一か八か。自分が英雄になり、権力を掌握するか。 さもなくば、政治をすぐに辞めるか。 本人も一発勝負といっているように、これはリスクが大きい。 この心意気は、... 続きを読む

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インフレと株式市場(小幡 績)

言うまでもないことだが、安倍氏のインフレ政策表明にショックを受けて、株式市場の数字は大きくなっている。 これは当然で、インフレを資産価格に織り込めば、年率3%を20年分織り込めば、複利なら倍以上にもなりかねない。したがって、名目では株式市場は上昇するが、それは経済にプラスのはずはなく、実質的に経済が縮小することを意味している。 実物資産への逃避が起きているだけで、ここで、鞘抜きをするヘッジファ......

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ハイパーインフレは起きない(小幡 績)

リフレは別のルートで経済を破壊するのだ。 ハイパーインフレが起きた国は多いし、日本もかつては起きたし、そして今も起きている国は多いが、今の日本では起きない。一般の人々がハイパーインフレが想像できないと言っているのは、想像力が乏しいのではなく、正しい直感なのである。 リフレ政策を採ると何が起こるか。 まず、資産インフレが起きる。 現金から不動産や株式などの実物資産に資産が移される。 その中で......

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選挙を行動分析的にどう読むか(小幡 績)

日本における選挙は、小泉以降大きく変わってきているが、変化の軸は2つである。投票する人々の属性が変わったことと、同じ属性の人々でも行動が変わってきたことである。...

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選挙結果のポイント(小幡 績)

ポイントは3つ。 もちろん最大のポイントは、自民、公明で3分の2をとったことだ。参議院がボトルネックでなくなった。 第二に、維新の議席数が、わずかに民主党を下回ったことだ。第二極となれば、かなり違った展開になっただろう。 第三のポイントは、投票率が戦後最低だったことだ。 民主は否定されたが、自民も維新も肯定されなかったのだ。 これぞ政治の終わりの象徴であり、次の参議院選挙への一番のレッス... 続きを読む

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日銀は、今、何を思う(小幡 績)

哀れである。 ここまで、政治に蹂躙されるとは。しかも、今や、こうやって哀れんでくれるのも、私ぐらいになってしまった。 日銀よ。今、何を思うのか。 今日は、日銀政策決定会合である。そこで、白川総裁は、政治からの圧力をどう報告するのか。お通夜のような雰囲気なのか。娘を売った後の父親のような気持ちなのか。白川総裁および日銀の理事などの日銀プロパーのスタッフ達がどういう気持ちでいるのか。それを考える......

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黒田総裁による金融の死(小幡 績)

黒田日銀が、新しい政策を発表した。日経平均は発表時の12200前後から一時は先物で13000をつけ、800円の上昇、祭りとフェスティバルとが一緒にやってきたような騒ぎとなった。...

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阿呆は誰か(小幡 績)

私は、現在の金融政策には強い反対しているし、ずっと批判もしている。しかし、いわゆるアベノミクス、あるいは三本の矢と安倍首相が言っている、彼らの経済政策については、第一の矢である大胆な金融政策以外は、批判する気はない。アベノミクスをアホノミクスと呼んで、現在の政策を批判している人々もいるが、私は、彼らとは全く意見が違う。...

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